お百姓一家中野内さんのゼンマイ山

「お百姓一家中野内さんのゼンマイ山」

 

中野内さんの一家は、トマトやししとう、こんにゃく等を栽培したがら代々受け継がれてきたお山を守っている。昔は和紙の原料(楮)を栽培していたが、今はゼンマイ山になっている。

 

 

このゼンマイ山をつくるのには、30年という年月がかかっている。一から天然のゼンマイのカブを探し山に移植や増殖を行い、やっと安定的に収穫出来る状態にもっていけたかと思うと、猪や鹿にやられて駄目になったり、肥料のやり過ぎで駄目になった時もあったりと、粘り強く半生をかけてつくってきた山になる。

 

 

ゼンマイ収穫も全て手作業。右手で折って、左手でワタをとる。素人だとワタをとるのが非常に難しく、熟練の経験が必要。乾燥ゼンマイは、収穫したゼンマイをすぐに、山の岩清水で半世紀近く前からある大鍋で煮沸消毒し、天日干しにする。天気が悪いと天日干し出来ず、収穫時期はいつもお日さまの機嫌を伺っている。その後は揉捻機(昔は手作業)で水分を飛ばし、再度日干しと繰り返す。最後にアシとり選別、出荷。アシとりも非常に細かな作業、一つ一つの工程に時間をかけ丁寧に気を使いながらやっている。

 

 

「百姓は何でもすぐに動かんといかんき、今でも動こうとするんやけど、体がついていかん」中野内一家の大おばあちゃんは85歳を超えてもまだまだ現役のお百姓さんです。

 


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